風景を描く音楽 Part 1-ホィットマンとヴォーン・ウィリアムズー


James Abbott McNeill Whistler, 'Nocturne in Black and Gold - The Falling Rocket'. 1875 
James Abbott McNeill Whistler, 'Nocturne in Black and Gold - The Falling Rocket'. 1875 

Ralph Vaughan Williams: Nocturne & Scherzo for String Quintet (1906)

English

 

先日、デュポール・アンサンブルのメンバー達とこの曲を初めて演奏しました。

英国作曲家、ヴォーン・ウィリアムズの作品は英国では人気がありますが、この曲はなぜか殆ど演奏されることが無く、私はこの素晴らしい作品に出会えたことによって、新たなアイディアが浮かんできたような気がしました。

 

ヴォーン・ウィリアムズは、1904年にイギリスの地方を訪れ、各地域の民謡を楽譜に書き留めました。当時、技術の発展により田舎でも印刷された楽譜が入手できるようになり、人々が民謡を忘れかけてき ている、ということに気付いたヴォーン・ウィリアムズは、数えきれない程の民謡を集め、それを題材に作品を書いていきました。このことを「民謡活動  (Folksong Movement)」と自分で呼んでしまう程、彼は民謡のシンプルで美しいメロディーに感銘を受けたのです。

 

同時に、この時からヴォーン・ウィリアムズは作品の冒頭に詩を引用し、そのストーリーの中の風景等を音楽に結びつけるようになりました。「Nocturne & Scherzo」は1906年に作曲され、Nocturneはワルト・ホィットマンの詩、「野宿での気ままに揺れる炎の側で(By the Bivouac's Fitful Flame) 」が基になっています。

夜の静かな暗闇に、揺れる炎が灯りを照らす -まさにホィットマンの詩による描写が、ヴォーン・ウィリアムズの音楽で表現されています。

Live Recording - I. Nocturne

Concert at St.James's Piccadilly, 2nd May 2014

Duport Ensemble –Midori Komachi (1st Vn), Haru Ushigusa (2nd Vn), Diana Mathews (1st Vla), Matt Maguire (2nd Vla)

 

今月6月28日には、ヴォーン・ウィリアムズが住んでいた家、Leith Hill Place(サリー州)にてリサイタルをさせて頂きます。

その準備に向けて、今月はヴォーン・ウィリアムズの音楽に迫っていきます。どうぞお楽しみに!

 

28th June 2014, 6:30pm

Recital at National Trust's Leith Hill Place

Organised by National Trust in association with Ralph Vaughan Williams Society

Leith Hill Place, near Coldharbour Village, Dorking, Surrey RH5 6LY

 

with Simon Callaghan (piano)

 

Ravel: Violin Sonata in A (1897)
Vaughan Williams:  Romance & Pastorale

                             The Lark Ascending
Ravel: Tzigane
Vaughan Williams:  Six Studies in English Folk Song
Ravel: Violin Sonata in G (1927)

Studio 18 (Japan)

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